真木テキスタイルスタジオの布の魅力 その3 ウール
真木さんが今最も力を入れているのが、ウール素材ではないでしょうか。元々ウールは織素材として使っていましたが、数年前から布づくりの拠点にしているインドの奥地、ヒマラヤの麓産のウールが登場してから、その素材感がより豊かに深みが増したように思います。ここで、インドと真木さんの話。
東京の郊外にスタジオを持ち、これまでは、工房のある首都ニューデリーまで年数回渡航し、インドの織師さん達と布づくりをしていました。もっと環境のよいところを求め、数年前からインドの秘境ヒマラヤの麓で布づくりをしています。ここで出会ったのが、ヒマラヤウール。
ウールは洗剤を含ませて縮絨をかけると、フェルトになりますが、この技法の活かし方が面白く巧みです。織った糸の一部を切って縮絨をかけポコポコと仕上げたり、帽子などの立体縫製もこの縮絨をかけることで縫い合わせに不思議な一体感が生まれます。巻きスカートの紐はスカート生地の一部がフェルト紐になっていて、これも織と縫製を一貫して作っているからこその、贅沢なつくりです。布の端部をフェルトに仕上げているのも、ウールならではの表情です。素材そのものの色、白、グレー、茶色も何とも言えない魅力です。来週10/29(土)からの展示会、どうぞ手に取ってご覧になってみてください。
以前の展示会より。
写真はイメージです。